胸には大きなポケット
ポケットは入り口を狭くしていますので、体を動かしても中の物が落ちにくくなっています。
動かしやすい肩周り
腕を上げても邪魔にならないように、脇は広めに開いています。
結び方は自由
ひもは長めに作っていますので、用途に応じた自由なスタイルでご使用いただけます。
撥水性と通気性
使用している不織布は、撥水性が高く通気性にも優れたものを使用しています。
サイドスリット付き
裾のサイドにはスリットを設けていますので、屈んで行う作業も不安無く行えます。
オリジナル防護ガウンが出来るまで
美津菱足袋株式会社社長 廣瀬雄一郎様 / 松永病院副院長 松永厚美
オリジナルの防護ガウンを
作ろうと思ったきっかけは?
突如襲ってきた新型コロナウイルスの感染拡大。
全国的に防護服やマスク、消毒液などが自由に手に入らないないという状況になりました。
当院でも、医療機関にとって無くてはならない物が、すぐに手に入らないという全く想定外の事態に、頭をかかえることになったわけです。
無いのなら作ろうよ!
スタッフで一丸となって何にでもチャレンジできるのが、この病院のいい所だと思っています。
簡易的な物でも実用性があればいいんです。
こうして私たちの防護服作りがスタートしました。
かなり本格的な防護ガウンが
出来上がりましたね。
幸いなことに、材料には農業用に開発された撥水性が高く通気性にも優れた不織布が手に入ることになりました。
スタッフみんなでアイデアを出し合い、医師としての知識や現場スタッフの意見を盛り込みつつ、型紙を作っては縫い合わせ試着を何度も繰り返す毎日が続きました。
その甲斐あって、実用的で使い勝手の良い防護ガウンが出来上がりました。
しかし、素晴らしい物が出来た反面、当院のスタッフの手だけで生産していくのは負担が大きいという問題が出てしまいました。
そこで、生産を引き受けてくれる縫製工場を探したのですが、全て断られてしまいました。
薄い不織布というのは、一般の縫製工場で縫うことがとても難しいそうなんです。
そんなとき、この無茶なお願いに応えて頂いたのが、鳴門市にある老舗足袋メーカーの「美津菱足袋株式会社」さんです。
なぜ老舗の足袋屋さんに
縫製をお願いしたのですか?
私たちの医療法人では、徳島の夏の一大イベント「阿波踊り」を利用して、健康の促進につなげる取り組みを長年続けてきました。そんな私たちにとって、阿波踊りの衣装でもある「足袋」は本当に身近なものです。
ですが、新型コロナウイルスの影響で、その阿波踊りも中止に。初めて阿波踊りのない夏を迎えました。
そんな折、なにげない会話の中で出てきたのが足袋屋さんの話でした。
阿波踊りの中止によって足袋の注文も激減し、足袋を作っているメーカーさんは何処も大変苦しい状況だという話でした。
足袋が縫えるのなら、ガウンも縫えるのでは?
そんな安易な考えが私の頭をよぎりました。
そうして、知人の紹介で連絡したのが美津菱足袋さんです。
実現したコラボレーション
美津菱足袋さんも、初めての取り組みである為に、最初は躊躇されていました。
それでも、無理を言ってお願いし、美津菱足袋さんの技術力と、職人さん達の情熱で、とっても素晴らしい物に仕上げていただきました。
また、美津菱足袋さんのアドバイスでさらに改良を加えていただき、当初考えていたものよりもはるかにいいものが出来上がりました。
これで必要な量は、十分に確保できるようになりました。
当院と同じ悩みを抱えていらっしゃる医療機関もまだ多いと思いますので、ぜひ使ってみていただければと思います。
自信を持っておすすめできる防護ガウンです。
美津菱足袋株式会社
昭和30年4月の創業以来、足袋専業メーカーとして全国に販路を拡げ、全国で初めて開発・商品化したナイロンストレッチ足袋をはじめ製品種類の多さは他に類を見ず、その技術力は高い評価を得ています。
シンガー製のミシンは、明治から使い込まれたもの。製造から100年を過ぎており、革製品を縫うことから始まり、試行錯誤の改造を重ねながら現在も足袋作りに活躍しています。